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​糖尿病についての豆知識

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1.糖尿病の食事療法 その1~
​食事療法のキホン

 よく患者さんから「何を食べたら糖尿病はよくなりますか?」と聞かれます。その答えは「残念ながら特別に効果のある食品はありません。」です。健康食品やサプリメントを含め、これを食べたら治ると言えるような特定ものはないのです。大切なことは食べ過ぎないことと野菜をしっかりと摂ることです。

 日本糖尿病学会では食事療法を始める際のポイントとして以下の7点を挙げています。

  • 腹八分目とする。

  • 食品の種類はできるだけ多くする。

  • 動物性脂肪は控えめに。

  • 食物繊維を多く含む食品(野菜、海藻、きのこなど)を摂る。

  • 朝食、昼食、夕食を規則正しく。

  • ゆっくりよくかんで食べる。

  • 単純糖質を含む食品の間食を避ける。

 内容は単純で基本的ですが、非常に重要なことが記載れています。3.の動物性脂肪とはお肉に含まれる油やバターなどのことです。また7.の単純糖質とは砂糖やブドウ糖のことで、これらを使用したお菓子を控えるように勧めています。

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2 .糖尿病の食事療法 その2~
体重と肥満度について

肥満を合併している糖尿病患者さんの場合は、食事療法による体重のコントロールが非常に重要です。まずは体重と肥満度についての話です。

 

自分の肥満度はどのように測るのでしょう?

 

肥満度は以下の式でBMI (Body Mass Index)を計算します。

 BMI (kg/m2)=[体重(kg) ]÷[身長(m) ]÷[身長(m) ]

例えば体重60kg、身長158cm(=1.58m)の方なら60÷1.58÷1.58=24.0(kg/m2)となります。この値が25を超える場合は軽度の肥満であり、30を超える場合は肥満と判定します。

 

どのくらいの肥満度を目標にすべき?

 

BMI 25(kg/m2)を超えている方はまず25未満を目指して食事制限に取り組んで下さい。さらにBMI 22に相当する目標体重を目指しましょう。これは以下の計算式です。

 目標体重(kg) = [身長(m)]x[身長(m)]x22

例えば身長158cm (=1.58m)であれば、1.58 x1.58 x22 =54.9kgと算出されます。

難しいと感じる場合、まずは現在の体重の3%を減量することを目標にしましょう。

3 .糖尿病の食事療法 その3~
食事の量と内容について

目標体重がわかったら次は食事の量と内容についてです。

 

食事量の目安は?

 

体重の多い方は食事の量を少しずつ減らすことで、カロリー摂取を制御しましょう。お米の摂取量についておおまかに言えば、男性は1食に150~200g、女性は100~150g程度が目安です。ただし、皆さんのそれぞれの身長や運動量に合わせて調整する必要があります。お肉や脂肪分を中心としたおかずの量にも注意を払って下さい。目標体重を目指しながら、少しずつおかずの量を減らして行きましょう。

 

食べてはいけないものは?

 

特に食べていけないものはありませんが、ブドウ糖や砂糖を使ったお菓子はなるべく控えてください。これらを間食することで血糖値の急激な上昇を招く可能性があります。

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4 .糖尿病の運動療法

歩行やジョギングなどの運動は食事療法とともに糖尿病治療の基本です。ぜひ継続していただきたいと思います。しかし休日は時間があるけど、平日は忙しくて運動できないと思われる方が多くいらっしゃるでしょう。そんな方はなるべく仕事のあいまに体を動かしましょう。デスクワークの方は椅子から立ち上がり、動き回る機会を増やすことで治療の効果が得られます。

どのくらい運動するべきでしょうか?

100 kcal の運動時間のめやす

  • 軽い散歩:30分前後

  • 自転車:25分前後

  • 軽いジョギング:15分前後

これには100kcalを消費するための運動にかかる時間を表しています。運動をした後はつい安心して飲んだり食べたりしがちですので注意しましょう。ご覧のように少し食べ過ぎただけで簡単に運動で消費したカロリーを上回ってしまいます。

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